金・プラチナに関わる豆知識をご紹介いたします。
スターリングシルバーとは?
金製品やプラチナ製品と比べると、安価で手に入れやすいのが銀製品です。
空気に触れているうちに、気がついたら変色してしまっている!ということがよくあるのが難点ですが、その変色も銀製品独特の味わい、とも言えるかもしれませんね。
ところで、あなたがお持ちの銀製品のなかに、「sterling silver」の刻印が入っているものがあるかもしれません。
「sterling」って、一体どんな意味なんでしょうか?
まず、銀製品に入っている刻印のなかで一番多いと思われるのが「925」という数値の刻印です。
もし指輪やネックレスなどの銀製品をいくつかお持ちでしたら、ちょっとルーペで拡大して見てみましょう。
たいてい、この「925」という刻印がどこかに小さく打ってあるのが見つけられるはずです。
この「925」の刻印の意味するところはなにかといいますと、「その製品が、92.5%の純銀と、7.5%の他の金属との合金でできています」ということです。
そして、この7.5%の他の金属が「銅(Cu)のみ」の場合、その製品は「sterling silver」と呼ばれるのです。
92.50% → 純銀、7.50% → 純銅 の銀合金の製品 = sterling silver
と、いうことですね。
「sterling silver、スターリングシルバー」の特徴は、時効硬化性が他の銀合金よりも遙かに優れていることです。時効硬化性、というのは、時間の経過と共に硬さを増す、という性質のことです。
この性質のために、様々な銀製品を作る時に非常に便利がいいのです。
スターリングシルバーは、1300年代にイギリスで法定品位に定められました。
以来1920年まで、イギリスではスターリングシルバーの品位に従って、銀貨の鋳造が続けられました。
英語の「sterling」には「英貨(ポンド)での、標準での」という意味がありますが、「りっぱな、純粋な、信頼すべき」という第二の意味も持っています。
長い期間にわたって法定基準に従って作られ続けたイギリス銀貨の信頼性が、第二の意味を生み出したのでしょう。
こんな由緒正しさを持つスターリングシルバーですが、何故この名称で呼ばれるようになったのか?に関しては、主に以下の二つの説があります。
- ■説その1.
- 12世紀ごろ、東ドイツ出身のEasterlingという人物が、銀92.5%と銅7.5%の比率での銀貨鋳造技術をイギリスに伝えた。
- ■説その2.
- 12世紀のイギリス国王ヘンリー2世の在位の時代に、銀貨鋳造の担当を一手に担っていたのが「sterling家」の一族だった。
さて、果たして真相はどちらなのでしょうか?
はたまた、別の理由があったのでしょうか、、、?
以上、スターリングシルバーに関する、ちょっとしたお話でした。